代表 徳冨
家を考える上で「美しい」ということは避けて通れない大切な要素の一つ。
「美しい」というものは誰の基準で見るかによって大きく変わるもので、もちろん一番大事なのはそこに住む人の基準です。しかしながら、住む人の基準だけで終われないのが家の難しいところであり、素敵なところかなと思います。家はまあまあ大きいので、周囲の環境に少なからず影響を与えます。
また、家はとても長くそこに存在しますので、ずいぶん先の未来の人々にも影響を与えます。それこそ、もし自分の子供がその家にそのまま住むんだったら子供の基準、子供ではないけど子供の世代の誰かが住むんだったらその人の基準。まさに「時間」を超えて様々な評価の基準にさらされるわけです。その基準はそのまま家の価値(ここでは価格と考えてみてください。価格が家の価値の全てではないことは当然として)につながります。価値がないと思われたら100年を待たずして壊されるでしょうし、価値があると思われたら200年も300年も建っているかもしれません。
私の考える家の美しさはこの辺りに立脚しています。ホームラボの家はどれも根源的で原初的な形をしています。構成する要素をできるだけ少なくして、見た人の心をできるだけざわつかせない、トラディショナルでどこか懐かしい、そんな家です。普通のカタチを、普通ではないところまでキレイに美しくつくり、ずっと先の人たちにも「なんだかキレイだよね」って言ってもらえる家をこれからも考えていきたいと思います。
「久留米の家」はその考え方も含めて、「いま」という時に久留米につくるべき家と考えてます。
完成が楽しみです。